332.Studio One付属プラグイン Pro EQ3を使ってみよう♪ ~EQ~

Studio OneのPro EQ2が、Pro EQ3へとグレードアップ。
EQがグレードアップするとは思いませんでした。
というか、どこにグレードアップする余地があるんだよ、と思っていましたが、そうきましたか。

3になって、ダイナミックEQになりました。

付属プラグインのくせに、ダイナミックEQですよ。

そして、それ以外の部分はたぶん、変わっていないのではないかな。

そもそも、Studio OneのEQは使い勝手が良かったので、さらに使い勝手がよくなりましたね。

基本情報

見た目はこんな感じ。

わからない言葉などが出てきたら、こちらで確認を。

基本的な使い方

特に確認する必要がないぐらい、普通の8バンドEQです。

LLC


位相線形ローカットフィルター。
80Hz、50Hz、20Hzから選択。
24dB/Oct(1オクターブで24dB下がる)の設定ですが、SoftをONにすると12dB/Octになる。

LC・HC


ローカットとハイカット。
Freq1でカットを開始する周波数を選んで、カーブは6、12、24、36、48dB/Octから選択。

LF・HF


ローフィルター、ハイフィルター。
この2つはピーキングフィルターとシェルフフィルターを選択可能。
シェルフフィルターは6、12、24dB/Octから選択。

Gainでブースト、カット、Freqで周波数を設定。
Qでカーブの幅を設定、Peakingの時のみ使用。

LMF・MF・HMF


ローミッドフィルター、ミッドフィルター、ハイミッドフィルター(?)であってるのかなぁ。
この3つはピーキングフィルターのみ。

Gainでブースト、カット、Freqで周波数を設定。
Qで幅を設定。
上の画像のように、複数のカーブが重なっている場合は、全体のカーブが白の線で表示される。

ちなみに、上にある、Curvesというのをオフにすると、この白の線のみが表示されるようになります。
わかりやすい方を選びましょう。

Gain


ゲインは全体の音量ですね。
AutoをONにすると、入力の音量と出力の音量が同じぐらいになるように、自動で設定してくれます。

このあたりは、Pro EQ2と同じです。
いわゆるEQなので、動画もなしです。

ダイナミックEQ

ここからが本番。
ダイナミックEQです。

上にあるDynamicsをONにすると、表示が変わります。
LF、LMF、MF、HMF、HFはダイナミックEQ対応です。

Thrs.はスレッショルドです。
Rangeは、スレッショルドで設定した音量を超えた場合に、どれだけブースト、カットするかを設定します。

どんな風に使うかというと、例えば、クローズドハイハットとオープンハイハット、シンバルで見てみましょう。
高音域をちょっとカットしてみましょう。
普通のEQとダイナミックEQとをかけていきます。
HMFの方が普通のEQ、HFの方がダイナミックEQにしてみましょう。

いかがでしょうか。
普通にカットすると、どちらももカットされてしまいますが、ダイナミックEQを使用すると、どちらかというとオープンが鳴った時だけ反応する感じでしょうか。
つまり、EQの場合、音の大きさに関わらずカットされますが、ダイナミックEQの場合、大きいときだけカットするということができます。
スレッショルドがあるところからわかるように、コンプに似ていますね。

そして、この特性を考えたときに、実は、役に立ちそうなのが、ディエッサーとしての役割ではないかとも思ったりするんです。
同じく、普通にEQをかけた場合とダイナミックEQをかけた場合で確認してみましょう。

えーっと、Studio One6になって、ディエッサーのプラグインが追加されたのですが、これでもよいのではないかと思いますよね。

サイドチェーン&ダイナミックEQ

サイドチェーンと組み合わせることもできます。
例えば、キックとベース。
ベースにPro EQ3を挿して、サイドチェーンでキックの音を取り込む。
そうすると、キックの音に反応して、ダイナミックEQが動くようになります。

極端にやっているので、ベースの音も随分変わってしまいますが、キックが聞こえやすくなるのがわかるでしょうか。
最初に普通にEQをかけたときも、キックの音は聞こえやすくなりますが、ベースの音がごっそり削られてしまっていますね。
それに比べると、ダイナミックEQの方が、必要な時だけなので、ベースの音もそこまで削られない感じですね。

そうそう、サイドチェーンに関しては、FFT Curveを選んでいるときに、雪の結晶のようなマークをクリックすると、サイドチェーンの方(今の場合、キック)の音のピークが固定表示されるようになります。
これが必要かどうかはわかりませんが。

ということで、進化したPro EQ。
ダイナミックEQになったという点だけが変わっている点ですので、悪くなった部分は一切なしですね。
より使いやすくなったのではないでしょうか。

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