EQの究極形態。
アルティメット。
そう言ってもよいのではないか、というKirchhoff-EQ。
そもそも、32バンドEQということで、もう自由にカーブを描ける。
まぁ、ボクは32もつかってカーブを描くことは一生ないと思いますけど(笑)
さらには、ダイナミックEQであり、アナログEQカーブも使える。
もう、これがあれば、他のEQは必要ないのではないか、というほどの、多機能性。
どんなものか、確認していきましょう。
基本情報
ダウンロードはこちら。
インストール方法
Plugin Alliance Installation Managerというソフトからインストール
見た目はこんな感じ。
わからない言葉などが出てきたら、こちらで確認を。
ピアノ鍵盤表示
左上の鍵盤マークをクリックすると、下に鍵盤が表示されます。
周波数よりも、こっちの方がわかりやすいという方は、表示しておきましょう。
カーブを描く
カーブを描くのは、黄色い線の上をクリックして、引っ張れば、それだけでOK。
黄色い線以外の部分でも、ダブルクリックすれば、そこを頂点にカーブを描いてくれます。
カーブを消したいときは、頂点の部分を右クリックして、Removeで消すことができます。
選択した周波数の音の確認
カーブの頂点を、もう一度ダブルクリックすると、カーブが消えますが、Removeと違い、丸が残ります。
この上のヘッドホンマークをクリックしながら動かすと、その周波数の音を確認できます。
視覚的な音の確認
上の手のマークをクリックすると、音の平均値のカーブが表示されます。
なぜ、手のマークなんでしょうね。
それはさておき、これがまた便利で、動きまくっている表示でもなく、一瞬を切り取った表示でもないので、EQ設定の判断基準になります。
カーブの種類
丸を右クリックして、Typesの中に、カーブの種類がたくさん出てきます。
また、左下のBellと表示されている部分でも、切り替えが可能です。
Bell、Low Shelf、High Pass、High Shelf、Low Pass、Notch、Band Pass、Tilt Shelf、Flat Tilt、Flat Top、Swordと、なかなかの充実感。
さらに、このEQのすごいところが、実機をモデルにしたカーブも用意されているということです。
下側のつまみの表示も実機に似た表示に切り替わります。
実機に詳しい人であれば、つまみを見るだけで、「あぁ、あれね」とわかるのでしょうけど、ボクは、よくわかりません。
しかも、マニュアルにも書いてないんですよねぇ。
Type E
マニュアルによると、
クラシックなEQハードウェアからインスパイアされました。LMFとHMFの形状が似ていることにお気づきでしょうか。 どちらもベル・タイプで、確かに似ていますが、サウンドが若干異なるため、個別にモデリングしました。デカップルモデリングされた周波数ポイントにより、LMFを高域に、HMFを低域に適用することができます。
だそうです。
たぶん、SSLのEシリーズだと思われます。
8種類のカーブがあります。
Type G
非常にクラシックなEQハードウェアからインスパイアされた。Console Eと見た目は似ていますが、サウンドは異なります。
たぶん、SSLのGシリーズだと思われます。
6種類のカーブがあります。
British N
イギリスの超有名ハードウェアEQからインスパイアされました。ベルタイプでQ値を調整できるように回路モデリングを変更しました。
たぶんNeve系だと思います。
4種類のカーブがあります。
EQ250
非常にクラシックなEQハードウェアにインスパイアされています。ローシェルフとハイシェルフの形状が一般的なものとは大きく異なることにお気づきでしょうか。
たぶんMEP 250だと思われます。
3種類のカーブがあります。
Vintage Tube
3つのクラシックな真空管EQにインスパイアされている。
Pultecだろうと思います。
7種類のカーブがあります。
Tone Stack
非常にクラシックなロー/ハイ・シェルフEQからインスパイアされました。フィルター・モデルを切り離し、ローシェルフとハイシェルフのパーツを個別に調整できるようにしました。
Baxandall EQだと思われるんだが・・・そうなのか。
いや、他のものも、合っているかどうかわからないのだが、これは、本当によくわからない。
そして、初めて聞いたEQなんですよねぇ。
2種類のカーブがあります。
Blue
非常に音質の良いEQハードウェアにインスパイアされています。
たぶん、maag audioのEQ2だと思うんだけど。
2種類のカーブがあります。
Misc
これは、実機のモデリングではなく、特殊なカーブを集めたもので、4種類。
Wall HPとWALL LPという直角にカットされるカーブ、AllpassLとAllpassHというブーストもカットもせず、位相だけを設定するものがあります。
どう使ったらよいものなのか・・・
今は、1つのカーブで行いましたが、当然、複数のカーブごとに選択ができます。
つまり、低音はBlueで、高音はTone Stackで、中音域にはType Eで、なんてこともできちゃうわけです。
それぞれのモデルの性能をしっかり理解し、完璧に使いこなせるのか、という問題はありますが、夢はありますよね。
Stereo
同じく、丸を右クリックして、Stereoを選ぶと、L/R、M/Sの設定もできます。
左下のつまみのところでも設定できます。
Left Right、もしくはMid Sideを選択していると、その下の部分で、LとR、MとSのどちら寄りなんて設定もできます。
で、ついでに左下で、L/R、M/Sをソロで確認できます。
Dynamic EQ
Gainの上の「D」をクリックすると、ダイナミックEQになります。
右側に設定画面がでてきます。
設定できることがありすぎて、すべての項目の確認はパス。
位相
EQって、カーブをいじると位相がずれるんだそうですね。
Minimumは、レイテンシーが最も小さく、ほぼ0です。
レイテンシーというのは、音が入って、出力するまでの時間ですね。
逆にLinearは、レイテンシーを犠牲にしてでも、位相のずれを無くす、というものです。
MIXは、その良いところをミックスってことですが、まぁ、真ん中ってことですよね。
Analogがよくわからないのですが、実機の挙動に近いんでしょうね、きっと。
位相の問題にぶち当たる人は、ここで設定。
位相の問題に気づけない(ボクみたいな)人は、Minimumのままでいいんじゃないでしょうか。
位相のずれなんて、単独で聴いても、なかなかわからないですよね。
他の音と一緒になったら、もう少しわかることもあるかもしれませんけど。
オートゲイン
右上の「A」をクリックすると、オートゲインになります。
つまり、どこかをブーストしたり、カットしたりしても、音量的には元の状態に合わせてくれます。
便利です。
まとめ
他にも、紹介しきれていない設定などがありますが、あとはマニュアルを見てもらうということで。
とにかく、なんでもありのEQですね。
EQ選びに悩んだら、とりあえずこれを買っておけば、概ね、問題ないのではないだろうか、と思います。
そういえば、書き忘れたけど、実機のカーブは選択できますが、アナログモデリングにあるような、挿すと倍音が付加されて、というやつは、ほとんどないみたいです。
あくまでデジタルEQと考えたらよいのかと思います。
逆に、使いこなせるのかと思うんだけど、これを使いこなせないと思うのであれば、DAW付属のEQでいいんじゃないか?と思います。
ボクはプラグイン大好きだからいいんですけど、基本的にはDAW付属のプラグインで、だいたいのことはできると思うんですよね。
そうそう、実機のモデルは間違いがあったらすみません。
マニュアルにも書いていないし、他の人も書いてないし、あくまで推測です。
価格
【定価】
299ドル
【セール等の価格】※全てのセールを把握しているわけではないので、参考までに・・・
2023年11月 99ドル(Plugin Allianceさん)
2024年1月 15868円(sonicwireさん)
2024年2月 99ドル(Plugin Allianceさん)
2024年6月 129ドル(Plugin Allianceさん)
2024年11月 99.99ドル(PluginAllianceさん)
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