さて、コードには役割、機能というのがあります。
簡単に言うと、似た雰囲気の音で分類したものですね。
キーがCのときのコード
コード、コードとずっと書いているけど、実際には、まだコードの話になっていません。
コードというのは、和音のことで、複数の音を重ねたものです。
現状、まだ、音を重ねないまま、きております。
今回の話を始める前に、ちょっとだけ音を重ねてみましょう。
キーがCのときのコードは、単純です。
というか、詳しい話を避けて、単純な話だけにします。
C D E F G A Bがあります。
キーがCのときのコードは、白鍵を一つ飛ばしで2つ重ねればよいだけです。
Cのときは、ド・ミ・ソ、Dはレ・ファ・ラ、Eはミ・ソ・シですね。
それだけで、コード(和音)になります。
未だ曲なんて創ったことがない、創り始めたばっかりだという人は、とりあえず、3つ重ねた音を並べるだけで問題なしです。
トニック・サブドミナント・ドミナント
さて、コードには役割、機能というのがあると書きました。
それがトニック、サブドミナント、ドミナントです。
それぞれ、T、SD(あるいはS)、Dと書かれます。
トニック(T)は安定した音。
サブドミナント(S)はやや不安定な音。
ドミナント(D)は不安定な音。
安定とか、不安定ってなんでしょうかね。
まぁ、簡単に言うと、不安定って気持ち悪い感じですね。
気持ち悪い、落ち着かない、って音です。
落ち着かない音が鳴ってたら、落ち着きたくなりますよね。
安定 → 不安定 ときたら、落ち着かないから、その後、安定を持ってこよう、みたいな。
つまりは、これがコード進行なわけです。
主要三和音
さて、T、S、Dの代表のような音があります。
トニックの代表のコードがC、サブドミナントの代表のコードがF、ドミナントの代表のコードはGです。
主要三和音と呼ばれます。
音で言えば、こんなやつです。
いかがですか?
安定、やや不安定、不安定の順ですから、なんか、最後気持ち悪くないですか。
例えば、安定(T)から不安定(D)、安定(T)で鳴らしてみましょう。
聞いたことありますよね。
まぁ、聞き覚えがあって落ち着くということもあるかもしれませんが。
T、S、Dの並べ方
このように、T、S、Dという機能があるので、並べ方によって、気持ち良くなるものと、気持ち悪くなるものがあるわけです。
そうなると、当然、この並びはありだな、この並びはなしだな、というものができてきます。
簡単に言えば、
TからS、TからDはOK、SからT、SからDもOK、DからTはOK、DからSはダメ
ということらしい。
また、
最初と最後は安定しているTがよい
とも言われます。
そうなると、良い並び方は
T → D → T
T → S → D → T
T → S → T
となります。
一番上のT → D → Tは、先ほどの、起立、礼、着席のやつですね。
T → S → D → Tは、こんな感じ。
T → S → Tは、こんな感じ。
悪い並び方は
T → D → S → T
と言われます。
DからSに進んでいるからですね。
音で聴くと、こんな感じ。
いかがでしょうか。
そんなに気持ち悪くないという人もいるかと思います。
そうなんですよね、これまでダメと言われてきたのが、必ずしもダメかというと、そうでもないんですよね。
ちなみに、これがダメだというのはクラシックの話で、最近は、普通に使われているというのもよく聞きます。
じゃあ、何でもありじゃないか、ということになるんですが、実際のところは、何でもありなんですよね。
芸術なんてものは、そういうものですし。
ただ、長く言われているということは、ある程度、真理も含まれているんだろうなぁ、ぐらいで良いのではないでしょうか。
T、S、Dの並べ方(補足)
ちなみに、T → T → D → T、のようにTが2回続いても、T → D → Tと考えればよいです。
T → T → T → S → S → S → D → Tの8小節でも、流れとしては、T → S → D → Tということですね。
また、良い流れ方として紹介しているものの最初と最後はTになっています。
ただし、必ずしも、最初と最後がTでないといけないわけではありません。
最初がSから入っても問題はないようです。
ただ、Tから入らない場合は、最後はTで終わる方がよいと言われることが多いようです。
また、最後がTでない場合もありです。
こちらも、Tで終わってないので、次のコード進行の最初をTにすることで、最後のTの代わりにする方が良さそうです。
もちろん、これらも絶対なんてことはないんですけど。
代理コード
主要三和音はC、F、Gですが、ずっと3つだけというのも味気ないものです。
Dだって、Eだって、あるわけです。
C、F、Gが一番トニックらしい、サブドミナントらしい、ドミナントらしいのですが、DやEなども、分類することはできます。
トニック・・・E、A
サブドミナント・・・D
ドミナント・・・B
ということで、
C(T) → G(D) → C(T)は、
A(T) → B(D) → E(T)にしたって良いわけですね。
Cがトニックではない
さて、トニックはCと書いてきましたが、実はCがトニックなわけではないです。
ここで出てくるのが、ディグリーネームというやつです。
コードの機能は、CやDに当てはまるのはなく、ⅠやⅤなどに当てはまるのです。
つまり、キーによって変わるということです。
改めてまとめると、
主要三和音 | 代理コード | |
トニック | Ⅰ | Ⅲ Ⅵ |
サブドミナント | Ⅳ | Ⅱ |
ドミナント | Ⅴ | Ⅶ |
ということになります。
今回はここまで。
つづきは、こちら。
一つ前はこちら。
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