複雑怪奇すぎて紹介するのをやめてたプラグインです。
PhoenixVerbやNIMBUS、R4を紹介しましたが、あれらと同じExponential Audio製。
上の3つはリバーブですが、これは、リバーブではない(いや、リバーブもあるが・・・)。
iZotopeとは似ても似つかない見た目と使い方。
その中でも、わかりにくさの極みと言ってもよいのではないか、と思われるExcalibur。
しかし、ものすごく便利(?)プラグインなのだ。
便利・・・?
わかりにくいので、便利というか・・・そう、クリエイティブなプラグインです。
端的に言えば、オシレーターのないシンセ。
基本情報
※正規販売終了
インストール方法
インストールファイルでインストール
見た目はこんな感じ。
わからない言葉などが出てきたら、こちらで確認を。
音の流れとプリセット
紹介するにあたって、色々触りながら、マニュアルも見ながら、確認していたのだけど、全然わかんねぇの。
えげつないな、これ。
とは言え、何とか理解できたので、まとめていきます。
とりあえず、音の流れとしてはこんな感じでしょうか。
非常に雑で申し訳ないが、簡単に言えば、入力された音を4つに分けて、それぞれにエフェクトをかけて、出力するということです。
ということで、どんな感じになるのか、プリセットで聴いてみましょう。
こんな感じすね。
1つのプラグインとは思えない、様々な表現ができます。
ということで使い方。
Voice
まず、入力された音はVoice1~4に割り当てられます。
もちろん、4つ全て使わなくても構わないわけです。
ちなみに、さきほどの図では4つが並列になっていましたが、直列にもできます。
Voice1でエフェクトをかけ終わった音を、Voice2に送るという形ですね。
Voiceへの入力音の設定
この左2つで、入力音を設定します。
今、右側はNo Inputの状態です。
左側はLeft Inputですので、元の音の左の音だけが、Voice1に入力されている状態です。
Right Inputにすると右の音だけ、Mono Inputだと左右両方の音です。ちなみに、Left Inputを選んでも、Voice1では、元の左の音が、左右両方から音が出るようになっています。
だから、Mono Inputを選んだ場合、左右に振った音が、左右に振られた状態で出るのではなく、一度モノラルにしてから、左右から同じ音が出るということです。V1 PreFX以下は、Voice1のエフェクトがかかる前ですので、先ほど言っていた直列にする場合などに選びます。
Pre EQはEQの前、Post EQはEQがかかった後の音。
L Wetはエフェクトがかかった左側の音。
Noiseは元の音と関係なくノイズ。
Crackleも元の音と関係ないプツプツ音・・・まぁノイズですよね。で、上のつまみは音量で、Input Invertは位相の反転。
Input Invertの上に、もう1つ表示がありますが、これは後で説明します。
確認しやすいように、音源は、センターと完全左、完全右にふったものを使います。
モジュレーション
さきほどの、Input Invertの上に、Input Modというのがあります。
Modというのは全てモジュレーションです。
他のところにも、FBack ModとかDelay Modとか書いているのも、全てモジュレーションです。
そこをクリックすると、こんな画面が出ます。
Modulator Typeの上にNo Modulationと書いていますので、ここで波形を選びます。
こんな感じで色々とあるわけです。
とりあえずSine Wave、サイン波ですね、選んでみましょう。
ここで、Frequency Sourceとあって、Gen1と書かれています。
このGen1というのが、左側の4つの中の1ですね。
このサイン波の動く速度は、Gen1のつまみで決めます。
もちろん、Gen2に変えればGen2、Gen3に変えればGen3で制御することになります。
それ以外を下の部分で設定。
V1 InputModAmtはVoice1のInputにおけるmodulatorのAmountでしょう。
つまり、モジュレーターの影響を受ける度合。V1 InpAdvは波形のスタート位置の調整。
V1 InputSmoothは、スムーズと書いていますが、波形が極端に振れないようにするようです。
動画で見ていただいたように、実は、Gen1の方もモジュレーターを割り当てられます。
サイン波を動かす速さ自体が、サイン波で揺れたり、矩形波で揺れたりする。
もう、こうなると、やってみないことには、どんな風になるのかが、わかりません。
あと、GenはDAWのテンポと同期させることも可能です。
1/4とか、1/8とかのやつですね。
また、動画で見ていただいたように、Inputの音量を最大にしていると、揺れません。
だから、つまみの位置からプラスマイナスになっているわけではないようです。
エフェクトをかける量、範囲
V1 FBack、V1 FBack Freqというのがありますが、FBackはフィードバックみたいですね。
V1 FBackが、これから出てくるエフェクト関係のかかり具合の設定。
V1 Fback Freqが、エフェクトがかかる範囲の設定。
FBackの方は、上のつまみを調整すればよいのですが、Fback Freqの方はつまみよりも、その下のFBack EQを開いた方がよいでしょう。
開くとこんな感じ。
さきほどのつまみは、この画面のV1 Fback Freqと連動しています。
つまり、フィルターの形やQの設定をここでしないと、デフォルトの設定のままです。
EQと書いているので、入力音をエフェクトかける前にカットしたり、ブーストするのかと思ったのですが、元の音は変化しません。
どちらかというと、この範囲内の音だけにエフェクトがかかる、というもののようです。
ディレイ
なぜか、ディレイだけは、他のエフェクターと違って、ここにあります。
ディレイは、ディレイです。
ということで、先ほどのFBack関係とDelayをまとめて確認。
FBack EQで色が表示されていましたが、いわば、あの色がついている部分にのみ、エフェクトがかかるということですね。
そして、動画の最後に行いましたが、V1 FBackもV1Fback FreqもV1 Delay Timeも全部モジュレーターの設定ができます。
もう、ほぼほぼ全てのつまみにモジュレーターを割り当てられると考えてもらった方がよいかと・・・
全てのつまみにモジュレーターを割り当てていくと、この動画のように、崩壊すると思われます(・・・いや、最後にランダムを入れちゃったのが悪かったか)。
で、最初の音の流れで行くと、下段に進むべきなのですが、実は、先にエフェクターです。
下段は基本OutPutに関係してくるつまみになっています。
エフェクター
No Effectと書かれていたところをクリックすると、エフェクター類が出てきます。
コーラス、フランジャー、フェイザーなどなど。
この中からエフェクターを選ぶと、必要なつまみが表示されます。
このつまみは、エフェクターによって異なります。
申し訳ありませんが、各エフェクターの役割やつまみに関しては、割愛。
一般的なエフェクターの使い方等を参考にしてください。
とにかく、Modがあれば、モジュレーターです。
Voiceのアウトプット処理
V1 Diffusion、V1 DiffSizeがあります。
Diffusionは拡散で、たぶん、Widthと同じなのではないかと思います。
じゃぁ、DiffSizeは?普通に考えたら、空間の大きさとかだと思うんだけどなぁ。C1OutFreqはEQ。
こちらは本当のEQみたい。V1 OutLvlは音量。
V1 Panはパンです。
Output
上記のことを、Voice1~4に行って、最終アウトプットです。
MIXはWetとDryの割合。
Mst Levelは音量。
Mast Fbackは各エフェクトを全部一括で、相対的に上げ下げする。
ということで、Voice4まで、適当にいじっておいたので、Outputの確認をしましょうか。
うむ。
ランダムを入れなければ、そこまで崩壊はしないかな。
さて、さらっと飛ばしましたが、Soft KnobとSoft Switch。
モジュレーションの波形の中に○○Wave+Switchとか+Knobとかがあります。
+Sweitchを選んだ時ははSoft Switchを押せばモジュレーションが止まります。
+Knobを選んだ時は、Soft Knobで、振れ幅とかが小さくなります。
打ち込みではいらないなぁ、と思って。
まぁ、オートメーションをかく場合は、それもありかも知れないか。
あと、メーターについて書かなかったけど、一番左のIはインプットの音量、Oはアウトプットの音量、各VoiceのI、Oは同じで、Pはエフェクト前、Xはエフェクト後の音量です。
ということで、複雑怪奇なEXCALIBUR。
これを書いているうちに、そこまで複雑怪奇でもないか、と思ってきました。
ただ、このプラグインは大量のプリセットがあるので、プリセットから選ぶのが、正しい使い方なのかもしれませんね。
価格
【定価】
149ドル
【セール等の価格】※全てのセールを把握しているわけではないので、参考までに・・・
2021年10月 9.99ドル
2022年2月 10ドル
2022年5月 11ドル
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