1_2.無料プラグイン Xfer社のOTTを使ってみよう♪〜マルチバンドコンプレッサー・エキスパンダー〜

このブログで、一番初めに紹介したプラグインが、このOTTでした。

改めて、紹介してみることにする。

というのも、OTTを紹介したときには、このプラグインの意味が理解できなかったんですよね。
音が劇的に変わる、ということぐらいしか。

で、後から追記したのだが、まぁ、せっかくなので、改めてOTTのすばらしさを確認してみよう、ということです。

基本情報

とりあえず、ダウンロードはこちら。

見た目はこんな感じ。

バージョンアップして、見た目が悪くなった・・・
前の方が好きだったなぁ。

わからない言葉などが出てきたら、こちらで確認を。

そもそもOTTとは

OTTはマルチバンドコンプレッサー・エキスパンダーです。
プラグインには、MULTIBAND UP/DOWN COMPRESSORと表示されていますね。

Xfer records社のシンセサイザーにSerumというのがあります。

このSerumに入っているマルチバンドコンプレッサーを、単独のプラグインにしたものらしいです。

で、そもそもこいつはどんなエフェクターなのか、です。

上の画像の黄色で囲った部分。
左から茶、黒(?)、緑と並んでいます。

何が起きるかというと、緑の部分の音量はおさえつけられます(コンプレッサー)。
茶の部分の音量は持ち上げられます(エキスパンダー)。

前に、Kilohearts社のDYNAMICSというプラグインを使って説明しました。

ちょうど、これと同じ状態ですね。
左から茶、黒、緑の役割です。

ということで、小さい音は大きく、大きい音は小さくなるので、平均化される。
真ん中の黒の位置の音量に平均化されるので、そのままゲインを上げると、元の音よりも音圧が上がるという仕組みです。

で、OTTの場合は、これがLow、Middle、Highの3バンドで行えるというものです。

この黒い部分を動かすことにより、どの音量を平均値とするかを決めるわけです。
つまり、この黒い部分がスレッショルドになるわけです。

Hの黒の部分を上げると、金物関係の音が大きくなります。
小さなハイハットの音が持ち上げられるからですね。

バンドごとのInput Gain

右側にあるつまみが、各バンドごとのインプットゲインです。
各バンドごとのアウトプットゲインではありません。

だから、スレッショルドを動かしてからつまみを動かすのではなく、つまみを動かしてからスレッショルドを動かすことになります。

これ、OTTではあまり使う必要がないのですが、例えば、低音と高音でものすごく音量の差があるときなどは、先にバランスをとる必要があるかもしれません。

とはいえ、スレッショルドを動かした後で、微調整するのに使っても構わないです。
ただし、微調整とは言え、スレッショルドに対する音量が変わるので、実際には音が異なるんですけど。

動画を見たらわかるように、このつまみを完全に下げると音が出なくなります。
Input Gainですので。

バンドごとのコンプレッサー・エキスパンダーのバイパス

圧縮したいけど持ち上げたくない、持ち上げたいけど圧縮したくない、という場合もあるかと思います。
その場合は、コンプレッサー、エキスパンダーをバイパスします。

茶、緑の部分を、Ctrlを押しながらクリックするとバイパスになります。
 

DEPTH

DEPTHと書いていますが、これがレシオになります。
どれだけ圧縮するか、どれだけ持ち上げるか、のつまみになります。

ここを上げれば上げるほど、平均化が強くなるわけです。
逆に言えば、ダイナミクスがなくなるわけです。

そして、よほど意図的にするのでなければ、あまり上げすぎない方が良いでしょう。

TIME

これは、コンプでいうリリースタイムのようです。
左に回す方が速く、右に回す方が遅くなるみたいです。

つまり、右に回すと圧縮が解除されず、圧縮されつづける感じですね。

UPWARD・DOWNWARD

これもレシオ関係です。
DEPTHがレシオと説明しました。

DEPTHについては、コンプレッサー、エキスパンダー両方のレシオになります。
が、コンプレッサーは強めがいいけど、エキスパンダーは弱めが・・・という場合もあるでしょう。

そういう場合には、このUPWARD、DOWNWARDを使用します。

UPWARDはエキスパンダーの調整、DOWNWARDはコンプレッサーの調整です。

UPWARDを右に回すと、小さい音はより大きくなります。
DOWNWARDを右に回すと、大きい音はより小さくなります。

つまり、右側に回すと本来の役割を強める方向、左側に回すと弱める方向ですね。

IN GAIN・OUT GAIN

これは、INPUT GAINとOUTPUT GAINですね。
特に説明の必要もない感じ。

簡単設定

OTTってプリセットがないんですよね。

とりあえず、上の説明が理解できる場合は、じっくりと調整したらよいです。
が、そんな難しいことはいいんだ、という場合は、以下の2ステップで、OTTらしさを得ながら、破綻しないと思います。

1.DEPTHを40%に設定。
2.黒い部分(スレッショルド)を音量表示の白い線が行ったり来たりする程度の場所に設定。

概ね、これぐらいで、よき感じなると思われます。

あとは、DEPTHとスレッショルドを微調整するぐらいでも、OTTの良さは発揮できるのではないかと思います。

まとめ

改めて、好きなプラグインだなぁと思います。

そもそも無料ですし。
初心者DTMerは、とりあえず、OTTをもらって全てのトラックに挿しとけばいい、と思います(笑)

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