84.DTMerのためのコード入門 その7 ~強進行と弱進行~

コード進行には、強進行と弱進行というのがあるそうです。
簡単に言えば、聴いていて、より良い感じの進み方が強進行、それ以外が弱進行です。

弱進行が悪い感じの進み方ということではないので、強進行を「より」良いという表現にしました。

そもそも、コード進行なんて、自由に創ればよいものだし、違和感がある方が個性になったり、クセになったりすることもあります。
もちろん、気持ち悪いで終わる場合もあるでしょう。

自分で良いと思ったものが、良いんですから。
他人の評価はさておき。

強進行

ディグリーネームで書いていきます。
あと、トニック、サブドミナント、ドミナントも表示しましょう。
わからない人は以前の分を見てくださいね。

2度上

Ⅰ → Ⅱ(T → S)
Ⅱ → Ⅲ(S → T)
Ⅲ → Ⅳ(T → S)
Ⅳ → Ⅴ(S → D)
Ⅴ → Ⅵ(D → T)
Ⅵ → Ⅶ(T → D)

4度上(5度下)

Ⅰ → Ⅳ(T → T)
Ⅱ → Ⅴ(S → D)
Ⅲ → Ⅵ(T → T)
Ⅳ → Ⅶ(S → D)
Ⅴ → Ⅰ(D → T)
Ⅵ → Ⅱ(T → S)
Ⅶ → Ⅲ(D → T)

5度上(4度下)

Ⅰ → Ⅴ(T → D)
Ⅱ → Ⅵ(S → T)
Ⅲ → Ⅶ(T → D)
Ⅳ → Ⅰ(S → T)
Ⅴ → Ⅱ(D → S)×
Ⅵ → Ⅲ(T → T)
Ⅶ → Ⅳ(D → S)×

※「五度上はⅠ→Ⅴ、Ⅳ→Ⅰのみを強進行と呼ぶ」という場合もある

6度上(3度下)

Ⅰ → Ⅵ(T → T)
Ⅱ → Ⅶ(S → D)
Ⅲ → Ⅰ(T → T)
Ⅳ → Ⅱ(S → S)
Ⅴ → Ⅲ(D → T)
Ⅵ → Ⅳ(T → S)
Ⅶ → Ⅴ(D → D)

弱進行

強進行以外が弱進行ということですが、こうやって見てみると、残っているのは2つ(5度上の分を考えると3つ)しかないじゃないか。

3度上(6度下)

Ⅰ → Ⅲ(T → T)
Ⅱ → Ⅳ(S → S)
Ⅲ → Ⅴ(T → D)
Ⅳ → Ⅵ(S → T)
Ⅴ → Ⅶ(D → D)
Ⅵ → Ⅰ(T → T)
Ⅶ → Ⅱ(D → S)×

5度上(4度下)

Ⅱ → Ⅵ(S → T)
Ⅲ → Ⅶ(T → D)
Ⅴ → Ⅱ(D → S)×
Ⅵ → Ⅲ(T → T)
Ⅶ → Ⅳ(D → S)×

※「五度上はⅠ→Ⅴ、Ⅳ→Ⅰのみを強進行と呼ぶ」というのを適応すると、こうなりますね。

7度上(2度下)

Ⅰ → Ⅶ(T → D)
Ⅱ → Ⅰ(S → T)
Ⅲ → Ⅱ(T → S)
Ⅳ → Ⅲ(S → T)
Ⅴ → Ⅳ(D → S)×
Ⅵ → Ⅴ(T → D)
Ⅶ → Ⅵ(D → T)

定番コードと強進行

定番コードと呼ばれるものがあります。
よく使われるコード進行ですね。
定番コードを見てみましょう。

カノン進行

Ⅰ → Ⅴ → Ⅶm → Ⅲm → Ⅳ → Ⅴ → Ⅱm → Ⅴ

5度上、2度上、5度上、2度上、5度上、2度上、4度下(5度上)

基本的に強進行になっておりますね。
5度上問題がありますけど。

王道進行

Ⅳ → Ⅴ → Ⅲm → Ⅵm

2度上、3度下(6度上)、5度上

これまた、強進行。
5度上問題は、こちらにもありますが。

小室進行

Ⅵm → Ⅳ → Ⅴ → Ⅰ
3度下(6度上)、2度上、4度下(5度上)

こちらも、強進行。

たしかに、強進行が多いですね。

まとめ

トニック、サブドミナント、ドミナントの並び方の方で書きましたが、D→Sの流れは良くないと言われています。
改めてこうやって並べてみると、D→Sって、4つしかないんですね。
じゃあ、ほぼ全てOKじゃないか。

まぁ、何度も書きますが、コード進行なんて何でもOKなんです。
とはいえ、参考にはなるんじゃないでしょうか。

強進行は2、4、5、6、と頭の片隅においといても良いのではないでしょうか。

つづきはこちら。

一つ前はこちら。

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