60.モジュるかモジュらざるか、それが問題だ ~LFOとエンベロープ~

モジュレーション

ボクの好きなモジュレーション。
DTMを始めたころ、この音、すごい好きだ!と思ったのは、今考えると、モジュレーションによってできた音だったんですね。
だいたいシンセなどの音だったのだと思います。
というか、その頃は、シンセというのも、聞いたことはあるけど、何のことかわかってなかったと思う。

で、プラグインをいじっていると、結構出てくるのが、モジュレーション。
シンセをよくわかっている人からすれば、今更な話ですが、DTMを始めたころのボクのためにまとめておく。

そもそもモジュレーションってのは、元の信号を別の信号で影響を与えることのようです。
と書いてもよくわからないですよね。
わからないので、わからないまま、先に進みます。

とりあえず、モジュレーションと言えば、LFOとエンベロープ(以下、ENV)。
なんのこっちゃという話ですが、まずは、LFOとENVというのを覚えておいてください。

ちょっと脱線するけど、そもそもLFOって何だ?と今、気になりました。

LFOはLow Frequency Oscillatorの略ことで、日本語で言えば、低周波発振器。
エンベロープはEnvelopeで、日本語で言えば、包絡線(ほうらくせん)。

気になったわりに、ふーん、って感じ。

LFO

LFOはLow Frequency Oscillatorと書きました。
OはOscillator、つまり、オシレーターです。

オシレーターと言えば、シンセで元の音をつくるものです。
とりあえず、PhasePlantがシンプルでわかりやすいと思います。

どのシンセサイザーも、音をつくる大元はこんな感じです。
で、波形によって、音が変わります。
もっとも基本になるのが、黄色で囲んだ4つで、右からサイン波、三角波、矩形波、ノコギリ波です。
この波形の形によって、音が異なります。

で、LFOはLow Freqency(低周波)のオシレーター。
どれぐらい低音かというと、耳で聴こえないぐらいの低音で、それを発生するオシレーター。
聴こえないとは言え、オシレーターでありますので、サイン波、三角波、矩形波、ノコギリ波があります。
これを利用しようということです。

たとえばピッチを、このLFOに合わせて動かしてみましょう。

SnapHeapを使ってみましょう。

上にあるのがLFOで、サイン波、三角波、矩形波、ノコギリ波がありますよね。
下にあるのが、ピッチシフターで、ピッチを変えるプラグインです。

つまり、この上にあるLFOの動きに合わせて、ピッチを変化させるわけですね。

これがモジュレーション。
元の信号(ピッチ)を別の信号(LFO)で影響を与える。

例えば、パンにLFOを割り当てるとこんな感じ。

さらにフィルターにLFOに割り当てる。

つい楽しくなってしまいました。
もう一つの方に進みましょう。

エンベロープ(ENV)

エンベロープもLFOと同じで、あるものを、別のものに利用してやろう、ということです。
エンベロープも、元々あるものです。

エンベロープは、ADSRと呼ばれるやつです。
Attack(アタック)、Decay(ディケイ)、Sustain(サスティン)、Release(リリース)というやつで、音量の時間的変化です。

楽器の音は、このADSRが決まっています。
基本的に、最初に最大音量が出て、その音が持続したり、小さくなっていったりします。

Aは、最大音量になるまでの時間ですね。

最大音量のあと、もう少し小さい音が持続するものがあるのですが、これがSの部分です。

Dは最大音量からAからSまでの時間です。

Sの後、音が消えるまでの時間です。

で、シンセサイザーは、楽器のように固有の音の出方があるわけではないです。
そこで、音をどのように出すかを、設定するわけです。

つまり、エンベローブとは、このADSRを設定するためのものです。

ちなみに、シンセサイザーの場合は、Sは鍵盤を押している間、ずっと持続します。
鍵盤から指を離した瞬間からRへ移ります。

これは、Mai Taiがわかりやすいですね。

で、LFOと同じく、この鍵盤を押してからの音量変化の形を、音量変化以外のものに利用するわけです。

ということで、先ほどと同じでピッチに割り当ててみると、こんな感じ。

面白い感じの音になりますね。

パンだとこんな感じ。

フィルターだと、こんな感じ。

で、これらの場合は、音量とエフェクターへの割り当てが同期しています。

これが、そのうち、音量のENVと別のENVを用意するようになるわけです。
そうすると、音量とエフェクターへの影響が全然別の動きをするわけです。

ということで、LFOとENVは面白いというお話でした。

エフェクターの役割と基本の一覧はこちら

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