479.有料プラグイン GLITCH MACHINES社のCRYOGENを使ってみよう♪ ~マルチエフェクター~

こいつもまた、よくわからないプラグイン。
マニュアルを読んでも分からなかったんだが、いじっているうちに理解できました。
理解できると、これはすごい発想だなぁ、と思いました。さすがのGRITCH MACHINESクオリティです。

基本情報

ダウンロードはこちら。

見た目はこんな感じ。

わからない言葉などが出てきたら、こちらで確認を。

OUT

DRY/WETが元の音とエフェクターの音の割合。
LEVELが音量。

まさか、ここから説明を始めるとは思わなかった。

が、ここからスタートしないと、このプラグイン、何が何やらわからないのですよ。
わかってしまえば、なるほど、ということなんですけど。

今、エフェクトが全くかからない状態にしているので、WET100%にすると、当然音が出ません。
そもそも、このエフェクターが全くかからない状態を見つけるのに、かなり時間がかかりました。

MIXER・ROUTING

このプラグインは最終的にこの4つのMIXERからOUTに出てきます。
MIXERからOUTに出る音がWETになるわけです。

で、このプラグインの音の流れがデフォルトでは、こうなっています。

つまり、

DRY→BUFFER1→FILTER1→CRUSHER1→MIXER→OUT
DRY→BUFFER2→FILTER2→CRUSHER2→MIXER→OUT

という2つの流れがあるんです。

実は、これ以外にもあるのですが、それは後で説明するとして・・・

で、この流れのうちの、どの音をOUTに流すのかを決めるのが、MIXERになるわけです。
どの音というのは、DRYの段階の音をOUTに流したり、BUFFER、FILTERを通った音をOUTに流したり、というのを決めることができるんです。

FILTERの後の音をOUTに流すということは、CRUSHERをバイパスしているとも言えるわけです。
つまり、上の流れから、ショートカットしてMIXERへ流すことができるわけです。

さらに1つのMIXERに選択できる音の枠が2つあって、その2つの割合をMIXで決めることができるようになっているわけですね。
つまり、MIXER1には、デフォルトでは(BUFFER1とFILTER1を通った後の)CRUSHER1と(BUFFER2とFILTER2を通った後の)CRUSHER2の音が流れてきて、その割合をMIXで決めるわけです。

だから先ほどの動画は、MIXER1のところの枠が2つともNONEになっているので、WET100%にしたときに、全く音が出なかったんですね。

見たらわかるように、MIXERが4つありますが、デフォルトではMIX1だけが、OUTに流れるようになっています。
あとで説明しますが、MIX2やMIX3をOUTに流れるように設定することもできますが、4つのうち、1つのMIXERしかOUTに流すことができないので、あまり変える意味はないです。

さて、先ほど書いたように、エフェクターは、3つ通る流れになっているわけですね。
つまり、CRUSHERの音を出そうと思うと、BUFFER、FILTERを通った後に、CRUSHERを適用した音しか出せないわけです。

けど、CRUSHERだけを出したい場合もありますよね。
その場合の設定もできます。

ここをクリックすると、表示が変わります。

ここがルーティングの画面です。
一番上を見るとわかるように、INPUTがBUFFER1 AUDIO INになっています。
つまり、これがINPUT→BUFFER1の流れになっていますね。

BUFFER1がFILTER1 AUDIO INとなっているので、INPUT→BUFFER1→FILTER1になっているという形です。

ということで、このINPUTの部分を変えることで、流れを変えることができます。

設定はこんな感じで行います。
※音はでません。

ちなみに、先ほど書いたように、OUTPUT AUDIO INがデフォルトでMIXER1になっています。
このINPUTをMIXER2に変えたら、MIXER2からOUTに流すことができるようになりますが、その場合、MIXER1はOUTに流れなくなるので、結局、あまり意味がないですね。

LFO

さて、LFOの説明です。
各エフェクターの説明よりも先に、LFOの説明をするのは理由があります。

これはエフェクターなので、LFOは基本、モジュレーションのためにあるものです。
しかし、さすがのGLITCH MACHINESです。

これを見てください。

そうです。
これ、シンセサイザーのオシレーターですね。

シンセサイザーであれば、何も思わないのですが、エフェクターについているLFOだからてっきりモジュレーションのためのLFOだと思いきや。
つまり、モジュレーション兼オシレーターなわけです。
まさか、エフェクターについてるLFOが音を発するなんて思わないじゃないですか。
そんなことないですか?

つまり、先ほどの音の流れに、LFO→MIXERというのも加わるわけですね。
まぁ、あの図に追加すると、もっと見にくくなるので、書き足しませんが。

さて、LFOの設定。
SINと表示されているのが波形の種類。もちろん、SINはサイン波ですね。
RATEが波形の速度。
メトロノームをオンにすると、DAWと同期。
三本の波線のようなものをオンにすると、RATEの速度が100倍になるそうです。

MULTIPLIER

2つの信号を混ぜることができるやつですね。
LFOで確認するのがわかりやすいかと思います。

MULTIPLIER2の方がわかりやすかったかもしれませんが、波形が混ざっていましたよね。

MIXER1で、2つの音しか選択できなかったですが、MULTIPLIERを使用することで、4つの音を選択することができるわけです。
もちろん、音を混ぜるためだけでなく、LFOを混ぜて、どこかのつまみに割り当てるということも可能なわけですね。

BUFFER

BUFFERはリピートするエフェクターです。

SIZEはループの長さ(1ms~1000ms)。
REPEATSはループを何回繰り返すか(1~128)。
RATIOはループを再生する速度と再生方向。
RATIOを右に回すと速度が速く、左に回すと途中から逆再生になります。

REPEATSを上げすぎると、DAWの再生を止めても、ずっとなり続けます。
ボクは一瞬、DAWが壊れたのかと思いましたよ・・・

FILTER

フィルターですね。
MORPHはフィルターの種類で、0%がローパス、33%でバンドパス、66%でハイパス、100%はノッチ。
CUTはカットオフで、カットオフの周波数(20Hz~11000Hz)。
RESはレゾナンスで、カットオフ周波数のあたりを、盛り上げて強調するやつですね。

CRUSHER

ビットクラッシャーですね。

BITSはビット深度(1~16)。
RATEはサンプルレート。
MIXはDRYとWETの割合。

モジュレーション

LFO2の左上に十字の矢印マークがありますね。
これを、Filter1のCUTの下のに引っ張っていくと、モジュレーションとして割り当てられます。
で、下の0.00%を上げていくことにより、割り当て量が変わるという仕組みです。

もちろん、今は例として黄色で囲みましたが、同じ記号は同じ役割です。

・・・で、気づかれたかと思いますが、LFOは良いとして、BUFFERやFILTER、CRUSHERにも同じ記号がありますね。
これらも、モジュレーションとして割り当てられるということです。

が、一体、モジュレーションとして、どのような動きになるのか、ボクには理解できないのですが・・・

で、やっとMIXER2~4の存在意義が生まれたわけです。
この3つは、音は出せませんが、モジュレーションの役割を果たします。

つまり、2つの信号を混ぜて、モジュレーションとして使えるわけですね。
2つの信号を混ぜるなら、MULTIPLIERでも良いのですが、MIXERの方は2つの信号の割合を設定できるという利点があります。

とりあえず、FILTERのCUTが一番わかりやすいだろうから、そこに100%で割り当てていきます。

わかりましたか?
BUFFERをモジュレーションにしたときの変化。
一体なにが起きているのか、ボクにはよくわからないです。

しかし、どうすればそんな発想が出てくるんでしょうね。

プリセット

せっかくなので、プリセットを聴いてみましょう。

まとめ

音はMULTIPLIERとMIXを駆使すれば、4つの音が使えるわけですね。
いや、DRYを混ぜることで、5つの音でしょうか。

エフェクターも、3種類全て通した音を使うこともできて、しかも、LFOをオシレーターとして使用して音を加えることも可能。

当然、全てのパラメーターに何らかのモジュレーションを割り当てることができるわけですから、そりゃ、普通のプラグインでは、到底できないような音になりますよね。

それが一般受けするかどうかは不明ですけれども・・・
ボク的には大好きですよ。

価格

単体
【定価】
59ドル

【セール等の価格】※全てのセールを把握しているわけではないので、参考までに・・・
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