79.DTMerのためのコード入門 その2 ~ディグリーネーム~

音階の表し方はいろいろとある。

ドレミファソラシドというのが、分かりやすいですね。

これをアルファベットを使って表すことがあります。
CDEFGABCですね。

実は、ドレミファソラシドとCDEFGABCは違うものだったりします。

音名と階名

音名と階名、どちらも聞いたことがあるでしょうか。
階名は聞いたことがある、という方もおられるでしょうか。

階名って、小学校とかで教わるので、聞いたことがあるかもしれません。

とは言え、Cってドじゃないの?って思いますよね。
まぁ、ボクは、今もそう思ってますけど(笑)

ドレミファソラシドは階名、CDEFGABCは音名です。

音名は絶対的な音の高さです。

ピアノの一番左を鳴らすと、Cの音が鳴ります。

「だから、そこがドでしょ」と思われた方、正しいです。
小学校で、そう習ったはずです。

ただ、小学校では、正確に教えてくれないんです。
まだ小さいから、理解できないだろう、ということで。

小学校で教えてくれるのは、ハ長調、いわゆるキーがCメジャースケールの場合です。

もう、ピンときたかもしれませんが、

階名はキーによって変わる

ということです。

キーがCのときはCがドです。
キーがDのときはDがドになります。
キーがEのときはEがドになります。

さて、キーがCのときのドレミファソラシドを聴いてみましょう。

で、キーがGのときは、Gがドになります。

Gがドとなると、あとは順番に、
G=ド、A=レ、B=ミ、C=ファ、D=ソ、E=ラ、F=シ、G=ド

ということで、聴いてみましょう。

たしかに、ドレミファソラシドに聴こえます・・・聴こえます?
なんかおかしいですね。

Gがドはよいのですが、その後、ただ白鍵を順番にならせばよいというわけではありません。

ドレミファソラシドの並びは、

全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音

と並んでいます。
全音は、半音が2つ分。

ピアノの鍵盤は、白鍵、黒鍵が半音ずつの間隔で並んでいます。
半音は隣に1つ、全音は隣に2つ、と考えればよいでしょう。

つまり、鍵盤の数で言えば、隣に2、2、1、2、2、2、1と隣に進んでいきます。

だから、キーがCの時は、左からドの隣は全音なので、半音2つ分。
ドから黒鍵(1)、白鍵(2)で、ドの隣の白鍵がレになります。

レからミも、全音なので、半音2つ分。
レから黒鍵(1)、白鍵(2)で、レの隣の白鍵がミになります。

ミからファは、半音なので、半音1つ分。
ミの隣に黒鍵はないので、ミの隣の白鍵がファ。

そう、キーがCのときは、ドレミファソラシドが全部、白鍵になるように並んでいます。

で、キーがGのときは、

G、A、B、C、D、E、F#、G

がドレミファソラシドになります。

はい、ドレミファソラシド、と聴こえますね。

つまり、

どこから始めても、鍵盤を2、2、1、2、2、2、1と進めたら、ドレミファソラシドと聴こえる

のです。
この、「聴こえる」というのが、ドレミファソラシドのことです。

音名・・・CDEFGABC
階名・・・ドレミファソラシド

日本の音名

ちなみに、日本にも音名があります。

今では、日本でもCDEFGABが使われることが多いですが、本来は違う表記でした。
それが、
「ハニホヘトイロハ」というやつですね。

日本の音名・・・ハニホヘトイロハ

これが「ハ長調」とか「ト長調」とかで使われる「ハ(C)」「ト(G)」ですね。

外国の階名

じゃあ、逆に、外国には階名がないのか、というと、当然ですが、ちゃんとあるわけです。
それこそが、

ディグリーネーム

です。

やっと本題に辿り着きました。

外国における階名がディグリーネームです。

ドレミファソラシドをディグリーネームでは、

ⅠⅡⅢⅣⅤⅥⅦⅠと表記します。

日本と外国の音名・階名のまとめ

ということでまとめるとこんな感じです。

 

日本 外国
音名 ハ ニ ホ ヘ ト イ ロ ハ C D E F G A B
階名 ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅶ Ⅰ

ちなみに、外国とざっくり書きましたが、この外国というのが、どの国のことなのか知りません。
世界共通なのか、特定の国のことなのか・・・

結局、ディグリーネームはなぜ必要なのか。

コードというと、CとかCmとかFとかって書きますよね。
つまり、音名で書くことが多いんです。

演奏するときは、音名の方が便利なんです。
階名だと、キーが変わるたびに、同じ音の表記が変わるので、いちいち考えないといけないじゃないです。

けど、音名で表記していれば、キーが何であれ、Cって言われたらCを鳴らせばよいわけです。

じゃあ、階名の方は要らないんじゃない?と思ってしまいます。
しかし、音名は「演奏するとき」に便利だと書いたように、階名の方が良い場合があるわけです。

それが、コード進行を考える時なんです。

つまり、

演奏するときは音名(CやGなど)、コード進行を考える時は階名(ⅠやⅤなど)の方が便利

ということですね。

階名と音名の一覧

ディグリーネーム
キー
 

 

 

 

C C D E F G A B
C♯

D♭

C♯

D♭

D♯

E♭

F F♯

G♭

G♯

A♭

A♯

B♭

C
D D E F♯

G♭

G A B C♯

D♭

D♯

E♭

D♯

E♭

F G G♯

A♭

A♯

B♭

C D
E E F♯

G♭

G♯

A♭

A B C♯

D♭

D♯

E♭

F F G A A♯

B♭

C D E
F#

G♭

F♯

G♭

G♯

A♭

A♯

B♭

B C♯

D♭

D♯

E♭

F
G G A B C D E F♯

G♭

G♯

A♭

G♯

A♭

A♯

B♭

C C♯

D♭

D♯

E♭

F G
A A B C♯

D♭

D E F♯

G♭

G♯

A♭

A♯

B♭

A♯

B♭

C D D♯

E♭

F G A
B B C♯

D♭

D♯

E♭

E F♯

G♭

G♯

A♭

A♯

B♭

 

つづきはこちら。

一つ前はこちら。

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