ピッチャーとホームラン。
いや、ピッチとフォルマント。
声の調整でよく使われるのですが、正確には、声に限らず、全ての音の調整に使えます。
そんな、ピッチとフォルマントについて改めて確認。
というか、ピッチは別にわかるんですけど、フォルマントがよくわかんないのですよね。
ピッチ
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はい、これがドです。
サイン波というもので、倍音を含まない音です。
倍音についてはこちらで確認。
色々な楽器があって、それぞれにドを鳴らしても、実は、ド以外の音も鳴っているのです。
その、ド以外の音がどんな風に付加されるかで、音色が変わってきます。
ドは261.63Hzらしいです。
この周波数が変化することで、ピッチが変わるわけですね。
このサイン波は262Hzなので、ものすごく敏感な人は、ドじゃない、と感じるかもしれませんね・・・
ということで、ミクさんの声でやってみましょう。
前半は普通に打ち込んだもの、後半はピッチシフターで変えたもの。
別のプラグインで確認。
単純に周波数をずらすだけでピッチは変わるのですが、ピッチの差が大きくなるほど、厳しくなりますね。
そして、プラグインによって、やはり差はありますね。
ピッチシフターは、歌声などをピッチ補正するのに使われたりしますが、やはり、あくまで微調整であって、何とでもなるわけではないということです。
何なら、使わないのが一番良い。
もう一つは、不自然になるのを承知の上で、声を重ねて使う場合ですね。
補正ではなく、重ねるんですね。
これまた、実際に歌ったり、打ち込んだりすればいいわけですが、それも面倒だなという場合や敢えて不自然なものを重ねたい場合は、こういうプラグインで一括してピッチを変えて重ねるわけです。
ピッチシフターの基本的な設定・・・Freqなど
プラグインによって、色々な表示があるかと思いますが、周波数を変えるプラグインなので、調整するのは周波数ですね。
フォルマント
ピッチはわかりやすいけど、フォルマントがよくわかんないのだ。
フォルマントを理解しようと思うと、まずは声について理解しないといけない。
とりあえず、ミクさんに「あいうえお」と言ってもらいましょう。
ピッチは全てドです。
ピッチはドなので、全て261.63Hzが強く出ていて、倍音も同じ場所に出ています。
ただし、倍音の音量がそれぞれ異なっています。
「あ」
「い」
「う」
「え」
「お」
母音によって、倍音の音量が異なってきます。
ちなみに、「う」が低音が強め、後は、「お」「あ」「え」「い」の順に高音の倍音が強くなっています。
そして、母音の違いによる倍音の強く出る場所は同じだけど、これが人によっても、周波数や倍音の音量が微妙に変わってくるので、人によって声質が違うわけです。
もちろん、他にも色々な要素があるのでしょうけど。
さて、逆に言えば、このあたりの倍音を加えると、声じゃなくても「あいうえお」聴こえるのではないか、ということですね。
「あいうえお」に聴こえましたか?
何となく、聴こえなくもない感じですね。
これがフォルマントシフターです。
では、ミクさんに「あああああ」と言ってもらって、フォルマントシフターで「あいうえお」にしてみましょう。
聴こえなくもないですが、あまり「あいうえお」という感じではありませんね。
楽器と違って、そもそも「あ」と言っているわけですから。
なんですが、聴いていただいたらわかるように、「あいうえお」にならないですが、声質が変わった感じがしますよね。
先ほど書いたように、「う」は低音が強め、「い」が高音が強めです。
プラス、人によって周波数や倍音の音量が微妙に変わってくる。
イコール、フォルマントを変えることで、声質が変わる、ということですね。
ということで、声の場合は、フォルマントシフターは声質を変えるプラグインとなるわけです。
基本的に、「う」の方は男声、「い」の方は女声っぽくなります。
こんな感じですね。
ピッチと同じく、無理矢理変えているわけですから、どうしたって不自然さが残りますけどね。
フォルマントシフターの基本的な設定・・・Formant、uoaeiなど
これまた、プラグインによって、表記はそれぞれだと思います。
数値の場合もあるだろうし、u o a e i(先ほどの「あいうえお」ですね)で表示されていたり、色々ですね。
1次元ではなく、2次元で表されているものもあります。
こんなタイプのやつ。
「あいうえお」以外の母音も踏まえているのでしょうね。
ちなみに、じゃぁ、子音ってどうなんだろうって気になったので、改めてミクさんに登場してもらう。
それぞれ微妙に異なります(当たり前だ)が、母音の部分は変わらない(これも当たり前か)ですね。
子音の場合は、周波数もですが、最初だけ変化しますね(子音は最初しか出さないから、これまた当たり前)。
ということで、ピッチとフォルマントでした。
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