タイトルにマルチバンドサイドチェーンコンプレッサーと書いたけど、公式ページによると
「マルチバンドサイドチェーンコンプレッサーに似ていますが、はるかに強力で、透過的で、正確」らしいので、
マルチバンドサイドチェーンコンプレッサーではないということみたいです。
じゃあ、何かというと、「何」とは書いていなかったので、正確に何者なのかは不明です。
簡単に言うと、サイドチェーンの設定(DAWで設定方法が違う)をしたら、その音が鳴った時に、その部分が削られるということです。
基本情報
ダウンロードはこちら。
見た目はこんな感じ。
わからない言葉などが出てきたら、こちらで確認を。
サイドチェーンの設定
非常にシンプル。
基本的には3つのノブで調整するだけです。
まずは、サイドチェーンの設定。
Studio Oneの場合、こんな感じ。
とりあえず、コードを鳴らすシンセにTrackSpacerを挿して、サイドチェーンでキックに設定。
キックの音が出ると、シンセの音が下がる状態です。
真ん中のAMOUNTでかかり具合を調整します。
0、100、70、30で聴いてみましょう。
100の時はわかりやすいですね。
これぞサイドチェーンです、って感じ。
が、70、30を聴くとわかるように、このプラグインの基本はサイドチェーンじゃなくて、音のぶつかり合いを調整することらしいです。
まさに、ぶつかりあっている「トラック」から聴かせたい音のための「スペース」をつくるためのプラグイン。
例えば、コードとボーカルがあるけど、ボーカルが埋もれないようにしたい。
そんなときに、これを使うわけです。
ただし、サイドチェーンではないので、AMOUNTを上げ過ぎると崩壊します。
0、5、10、15ぐらいで聴いてみましょう。
使い方としては、これでほぼ半分。
ただ、これだけだと、単に音量を下げただけにしか聴こえませんね。
LOW-CUT・HIGH-CUT
ということで、残りの半分へいきましょう。
残りの半分はLOW-CUTとHIGH-CUTのつまみ。
これもそのままです。
2つのつまみを動かすと、ややグレーになります。
真ん中の黒いところの周波数だけにかかるわけです。
動画の方がわかりやすそうなので、動画で。
最初はLOW-CUTを上げていくので、低音はサイドチェーンがかからず高音だけにかかります。
後半は逆で、HIGH-CUTを下げていくので、高音にサイドチェーンがかからなくなっていきます。
つまり、聴かせたい音の中でも、特にその音らしさの出ている周波数だけ、スペースを作ってもらうようにするわけですね。
たとえば、先ほどのボーカルも、全ての周波数にかけると、ただ音量が下がっているだけになりますが、必要な部分だけに絞るわけです。
すると、先ほどと違って、音量はそれほど下がった感じではないけど、ややミクさんの声が聴こえやすくなったのではないでしょうか。
それ以外の設定
最後に、ちょこっとだけ。
この右下の丸をクリックすると、こんな画面が変わります。
この画面で、アタックとリリースの調整ができます。
Panの調整もここでできます。
M/Sに切り替えると、Panで左右ではなくて、ミッドとサイドの調整ができるようになります。
一番右のSidechainは、サイドチェーンをするためではなく、切るためです。
どちらかというと、バイパスですね。
音のぶつかり合いを調整するための方法として、EQを使うことがありますが、EQとコンプを合わせたような機能をもったプラグインですね。
ただ、かかり具合がすごいので、微妙な調整が必要みたいですね。
価格
【定価】
59ドル
【セール等の価格】※全てのセールを把握しているわけではないので、参考までに・・・
2021年7月 39ドル
2021年11月 39ドル
2022年2月 39ドル
2022年4月 48.41ドル
2022年11月 31.9ドル
2022年12月 34.90ドル
2023年4月 44.25ユーロ
2023年8月 29ドル(Plugin Boutiqueさん)
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