166.フェイズ フェイザー フェイゼスト ~フェイザーの役割~

フェイザーです。
ギター用のエフェクターとしてよく見かけるやつですが、別にギター専用ではないので、何に使ってもいいやつです。

フェイザーを知るには、フェイズを知る必要があります(フェイゼストはないです)。
ということで、フェイズから理解していきましょう。

フェイズとは

フェイズとは日本語では位相です。

位相についてはこちら。

たとえば、サイン波と呼ばれる音があります。

見たらわかるように、音というのは、上がったり下がったりする波になっているわけです。
サイン波の場合は、わかりやすい形になっています。

このように、上がって下がって、元に戻るというのがずっと繰り返されています。

で、同じものをもう一つ用意します。

で、下の方を少し動かします。

上の画像の場合、上の音が一番上がったときに、下の音が上がり始めるというような配置になっています。
こういうのが位相がずれている、といいます。

位相がずれたら何なんだ、という話ですね。
1つのサイン波の音の位相をずらしてみると、こんな感じです。

特になにも変わりはありません。

これを2つあるうちの1つだけを動かしていきましょう。

動かしていくうちに、音量が変わっていきます。
位相がそろっていると、波の形が全く同じで、いわば倍の大きさの波になって、音量が大きくなると考えればよいかと。

で、位相がずれるにしたがって、波と波が干渉していくわけです。
それがずっとずれていき、上の音の波が一番上がっているときに、下の音の波が一番下がる状態になると、音が消えるんですね。
波が打ち消しあうわけです。

面白いですよね。

ちなみに、サイン波は波の形がシンプルなので、単純に音量が変わるだけでした。
では、他の音だとどうなるでしょうか。

なんとも、不思議な感じになりますね。

このように、複数の音源を用意して、位相をずらして配置すると、面白い効果が生まれるわけです。
この位相をずらすというのを自動で行ってくれるのが、フェイザーというプラグインになります。

で、フェイザーというプラグインは、ただ、ずらしてくれるというのではなく、だいたいのフェイザーが周期的に動かしてくれるようになっています。
だいたい、少しずつずらしていって、また元に戻ってというのを繰り返します。

つまりは、LFOを使って、周期的な変化をもたらしてくれるわけですね。

LFOについては、こちら。

フェイザーの基本的な設定

位相をずらすということで、概ね、基本的な設定としては、以下のようなものがあります。
Rate、Depth、Stage、Feedback、Shape。

RateはLFOの速さですね。
位相をずらして、また戻すという周期をどれぐらいの速さで行うか、というものですね。

DepthはLFOの変化幅の設定ですね。
つまり、位相をずらす量の設定とも言えます。
ちょっとずらして戻すのか、ものすごくずらして戻すのか、みたいな感じですね。

Stageは位相をずらした音をいくつ重ねるか。
先ほどまで、2つの音を使って位相をずらしましたが、当然、2つしか使ってはいけないというわけではないので、3つ以上の音を使って位相をずらしたら、さらに変わるでしょう、って話。

Feedbackがよくわからんのですよね。
フィードバックというぐらいだから、音を戻すんだろうけど、たぶん、位相をずらして最終的にできた音を、もう一度フェイザーに入れなおすってことではなかろうか。
たぶん、位相をずらしたやつをベースに、また位相をずらす、ということを繰り返すことになるんだろうと思います。
元の音の位相を周期的にずらして、位相が周期的にずれた音に対して位相を周期的にずらす、みたいな。
このあたり、ちょっとよくわかりませんが、効果としては、エフェクトがより強くなります。
より強力になります(笑)

Shapeは、LFOの波形の設定ですね。
これは、ないものも多いみたいです。
ないやつは、サイン波が基本のようです。
まぁ、一番無難ですよね。

もちろん、プラグインによって、それぞれ独自のつまみがありますが、基本的なところではこんなものではないでしょうか。

エフェクターの役割と基本の一覧はこちら

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