オーディオ化について、改めて書いてみる。
前にも少し書いたんだけど、このときは、どちらかというと、オーディオ化の「方法」がメインだった。
今回は、なぜオーディオ化をしないといけない「理由」をメインにしてみる。
CPUの負荷軽減
曲を創り始めたころは、オーディオ化なんてことを、そもそも知らなかった。
MIDIを打ち込むこんだら、それで良いと思っていた。
さて、作曲を続けていて、オーディオ化というものに出会ったわけです。
youtubeの動画とかで、オーディオファイルになっていたりするのを見たわけです。
で、オーディオ化の方法も知ったけど、基本、オーディオ化なんてしなかったんですよね。
だって、オーディオ化したら、創りなおすのが面倒じゃないですか。
だって、オーディオ化してしまったら、「ド」を「ソ」には変えられないじゃないですか。
できないわけではないですが、それはそれで、色々と問題が・・・
だったらMIDIのままの方が便利でいいじゃないですか。
ところが、ボクもオーディオ化しないといいけなくなった理由があります。
それがPCの限界。
曲創りを続けていくと、いろんな音源を使うようになってきました。
エフェクターもいっぱい使うようになった。
すると、ノイズが入るようになったんですよね。
つまり、CPU負荷が高くなってきたんです。
音源も色々とあって、CPU負荷がそれほどないものもありますし、ものすごく負荷が高いものもあります。
負荷が高いものは、プラグインの内部で様々な処理をしているんですね。
その対策を調べたら、オーディオ化しろ、と。
そう、オーディオ化したら、プラグインが処理した結果だけが残るので、CPUの負荷は無くなるんです。
ということで、たくさんプラグイン(音源やエフェクター)を使い始めると、PCの性能にもよりますが、どうしようもなくなるので、仕方なくオーディオ化するわけです。
MIDIノートの長さと、音の長さは違う
では、PCの性能がものすごくよければ、オーディオ化しなくてもよいのか、というと、そうでもないのです。
これは、ドラム音源のキックのMIDIノートとオーディオファイルです。
見た通り、MIDIノートの終わりと、音の終わりは違いますね。
つまり、MIDI信号が止まってからの余韻、リリース(ADSRのRですね)の部分があるんです。
音というものは、だいたいこういうものですから、これが悪いわけではありません。
ただ、表現の方法として、音を一瞬消したいという場合も出てきます。
そのときに、このことを知らないと、全て音源のMIDIノートを消しても、音が残ってしまうんですね。
けど、オーディオ化してしまうと、ちゃんと無音にすることができる。
こんな感じになります。
音を完全に消すためには、オーディオ化が必要です。
ただ、聴いたように、本来のリリースを無視して音を消すと、やはり音が変化してしまいます。
オーディオ化すれば、フェードアウトの設定もできるので、そうするとまだマシでしょうが、それだって限界があります。
いずれにせよ、MIDIノートを切ってからも、音が出ていることは理解する必要があります。
MIDIノートのスタート位置と、音のスタート位置は違う
もう一つ。
さきほどは音の終わりの話でしたが、音の始まりの話です。
音の終わりはリリース部分があるとして、音の始まり部分はというと、これまたMIDIとはピッタリ合っているわけではないのです。
さっきがリリースだから、今度はアタック(ADSRのAです)の方かというと、その話ではないんです。
一応、書いておくと、アタックにというのは、音が最初からバンッとなるか、ジワーッとなるか、っていう話です。
今回の話はそうではないんです。
先ほどの、MIDIノートとオーディオファイルを拡大してみましょう。
最初の部分が無音になっていますね。
つまり、MIDIノートの入力を認識してから、音を出すまでに、時間差があるんです。
それも、プラグインによって、その差が大きかったり、小さかったりします。
たぶん、各プラグインが、それぞれ音を出すまでに色々な処理をしているんでしょうね。
だから、同じようにMIDIを並べても、同時になっているかというと、実は同時になっていないんですね。
キック音源とベース音源を同じようにMIDIを並べて聴いてみましょう。
前半はそのままオーディオ化したもの、後半は手動でスタートを合わせたものです。
違いがわかりますかね。
そのままだと、微妙にずれていますよね。
このあたりも、別に、人間が演奏したって、ぴったりなわけではないのだから、気にしなくてもよいと言えば、気にしなくてよいのかもしれません。
いずれにせよ、知った上で気にしないのであれば良いのですが、知らないままというのはよろしくないか、と。
というわけで、オーディオ化するべき理由についてまとめました。
参考になれば嬉しいです。
コメント