48.『光の闇』

ボクの闇の世界の人間なんで、
蛾のように、光に魅かれていくんだよね。
たぶん、無意識に、本能的に。
ただ、闇の住人にとって、
強烈な光というのは、
それによりホワイトアウトしてしまって、
それはそれで闇と同じなんですよね。

光の世界で生きていくためには、
光の中でうずもれないぐらいの、
強い光を発している必要がある。

そういう人をボクは知っている。

光の中で、より強く光り輝くような人を。

そして、本能的にそういう人に魅せられて、
魅かれていっちゃうんだよね。

だいたい痛い目にあう。

相容れないんだよね、やっぱり。

闇の住人であるボクの生きる道は、
光に埋もれないような、
強い闇を生み出すこと。

ブラックホールのように
光を吸い込む。
そんな存在。

そして、ブラックホールがどう思っているのかは知らないが、
ボクは、本当はそんな存在になりたかったわけじゃないんだ、と
叫びたくなる。

『光の闇』

Vocals by 初音ミク
ことのは/おといろ:SSS

闇の中 うずくまっていた
前も後ろもわからないまま
同じテンポの心音が
ボクの居場所を示している

時間の流れにも気づけず
過去も未来もわからないまま
同じリズム刻む呼吸が
ボクの存在を示している

無為に流れる時空のはざま
不意に差し込む一筋の光
ボクの世界に色彩生まれ
肌を流れる血の赤さを知る

ボクは光のもとへ走っていく
そこに何かがあると信じて
ただ がむしゃらに走っていく
そこに何があるのかわからないまま

光を求め歩み続けた
そこに生きる意義があるようで
積み重ねた足跡の数だけ
近づけると思った

近づけば近づくだけ
遠くなる想像よりも彼方に
気が付けば無数の光が
ボクの周りに存在していた

ボクは光のもとへ走っていた
そこに何かがあると信じて
ただ がむしゃらに走っていた
他の光に気づかないまま

気づいてなかった無数の光は
ボクよりも強く輝き
光に満ちた世界で
ボクは光の闇へと沈んでいく

ボクは光のもとへ走っていた
ボクも光れるような気がして
ただ がむしゃらに走っていた
ボクも光れるような気がして

進めば進むほど光強くなり
ボクの光 相対的に弱くなっていく
見えてしまったために生じた
苦悩がボクを苛んでいく

気づかなければ生まれない感情
だけど僕は知ってしまった
闇の中なら平穏だったのに
光求めたんだ 暗闇の中
ならば覚悟をきめろ
自分信じて

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