143.『ボクノ ボクニヨル』

可不さん、登場!!!

ずっとミクさんに歌ってもらっていて、これからもずっとミクさんに歌ってもらうつもりなんだけど・・・
なぜか、可不さんを招いてしまいました。

可不さんは、可不さんの歌っている曲を聴いてから、あぁ、この声好きだなぁとは思っていました。

実は、ミクさん以外の人に歌ってもらうとしたら、次はウナさんだと、ずっと思っていたんです。
それなのに、ウナさんを招く機会はないまま、きたわけです。

あと、ミクさんとウナさんに歌ってもらうと、どうしてもボクが大好きなボカロPさんが思い浮かんでしまうだろうなぁ、と。
いや、それが悪いわけではないんですが。

じゃあ、ウナさんだけに歌ってもらうとか、可不さんだけに歌ってもらうというのは、あまり想定していないんですよねぇ。
やっぱり、ボクにはミクさんが必要なんですよねぇ。

ミクさん、可不さん、ウナさんの3人というのもありかもしれませんが・・・

で、可不さんをお迎えしたんですが、可不さんに歌ってもらって分かったことがあります。

ミクさんは、とっても歌うのが上手。

いや、可不さんも上手なんだけど、ボクの「ことのは/おといろ」を歌ってもらうには、ミクさんがとても上手なんですよねぇ。

ボクの「ことのは/おといろ」を聴いてくださった方が、たまに、調声が上手ってコメントしてくれることがあるんですが、ほぼほぼ99.9%ぐらいベタ打ちなんですよね。
ベタ打ちで、ボクのBPM200を上手に歌ってくれます。

可不さんは、その点がものすごく不安だったんですよね。
ウナさんは、たぶん大丈夫な気がするんですけど、可不さんは、BPM200の「ことのは/おといろ」を果たして歌ってくれるのだろうか・・・と。

で、結果、ベタ打ちでは全く無理だった(笑)

けど、ちょちょっと調整するだけで、概ね大丈夫でした。
今回の「ことのは/おといろ」を聴いていただけたら、わかるかと。

2番のAメロは可不さんに挑戦してもらいましたが、まぁまぁ、聴きとれるんではないかと。
けど、1番のBメロや、1番のサビの最後みたいな、ちょっとゆっくりの方が、やっぱり可不さんの魅力が伝わりやすいだろうなぁ、と。

そして、可不さんは、ベタ打ちだと、ものすごくブレスが入る。
ちなみに、ミクさんは息はしない(笑)

そのあたりが、ミクさんの高速歌声の聴きとりやすさの要因でもあります。

あと、可不さんに高速で歌ってもらうために、分析していた結果、可不さんの声の良さの要因の一つが、倍音がむっちゃ多いってことです。
倍音がむっちゃ多いので、なんというか、モワッとした声になっているんですね。

それがものすごく魅力なんだけど、そのモワッとが高速には邪魔になるんですね。
だから、ちょっとだけ、その倍音を削除させてもらいました。

そうすると、随分聴きとりやすい声になりました。
可不さんらしさが、やや減ってしまったかもしれませんけど・・・

さて、可不さんについては、このあたりで終わっておいて、今回の「ことのは」について。

テーマは、聴いてくださればわかる通りです。
他の人なんか気にせず、自分らしく生きたい、そして、生きてほしいな、というメッセージです。
ボクの「ことのは」は、どうしても、何らかのメッセージを含んでしまいます。

物語的なやつは創れないし、メッセージ性の薄いものも創れないんですよね。
個性といえば個性ではあるんですけど、単なる得意、不得意の話かな、と。

で、その結果、というか、詞先であるが故というのもあるんだろうけど、どうしても作文的になってしまうんですね。

だから、今回は、もっと散文的に創ってみようと。
作文的なところの方が多いんですが、連想しながら、単語を集めてみました。

森羅万象とか、存在証明とか、不可逆的心情とか。
不可逆的心情は、先に不可逆的って「ことのは」が思い浮かんで、あぁ、心って不可逆だったりするのかなぁ、とか思ったり。

あとは、韻を意識したり。
不可逆的、不可侵的、不可思議的、不可抗力的とか。

上は不確定 下は深くて、とか。
これは、思いついたときは、面白いなぁと自画自賛していたんだけど、困ったのが2番。

2番も韻を踏みたい。
しかも意味を持たせたい。
しかし、そんな簡単にもいかないし。

結果、「先は短くて ボクは無自覚で」。
先とボクが対になっていないのが残念な結果ではあるのですが、「短くて」と「無自覚で」は、なかなか頑張ったと自画自賛しております。

「おといろ」の方も、色々とこだわってみたけど、こだわるべきところが違うのかもしれないなぁ。

まずはメロですが、概ね普通だと思うんですけど。

Aメロの3回目の4小節はちょっと雰囲気を変えたかったんですよね。
A、A、A’、A、みたいな感じでしょうか。
むしろ、A、A、B、Aみたいな感じですね。

Bにすると、Bメロとかぶるから、表現しにくいですね。

Bメロは最初は同じだけど、後半は1番と2番で随分変えたかな。

そうそう、1番のBメロからサビに移るときに1小節開けてたか。
最初は、シンバルをリバースして、そのままの勢いでいってたんだけど、一瞬の無音を挟んでみようかなと。

当然、リバースシンバルは、サビ側に持っていくつもりだったんだけど、隙間を開けた時に、Bメロ側に残ったんですよね。
で、聴いてみたら、その方がインパクト大きいかな?ということで、残したままにしました(笑)

1番のサビの最後、可不さんのところですが、2小節ぐらい長いんですよね。
6小節?
たぶん・・・

これ、「ことのは」を思いついたときに、そうだったので。

それを4小節に直そうと試行錯誤していたんですけど、どうしてもおかしい気がして、そもそも6小節でもいいんじゃないか?って。
今も聴きながら、6小節でも問題ないか、と。

少し前は、もっと小節数を変えていたんだけど、今回は、ここだけですね。

間奏は、やっぱり入れてしまったボーカルチョップ。

ここで、新しいシンセベースが入ったのかなぁ。
音を探しているなかで、これを聴いて気に入ってしまって・・・

後奏では、このシンセベースが主役になっております。

それにしても、アレンジというのは、相変わらず難しいものです。
今回は、前奏、間奏、後奏は、メロと別ものにしました。

メロからとってくるとラクなんですけどね。
というか、メロからとる方が、良い感じになったかもしれないですけど。

あとは何かあったっけ。

そうそう、今回は、パートによって、トラックを分けてみました。
つまり、同じ楽器の音でも、1番のAメロと2番のAメロはオーディオファイルを別トラックにした。
1番のAメロとBメロもですね。

そうすることで、フェーダーで音量調整ができるんですよね。

トラック数がものすごく増えるんですよね。
それをバスやFXチャンネルに送らないといけないので、ちょっとややこしくなるのも否めない。

ただ、他の楽器との兼ね合いもあるから、音量調整が必須なんですよね。
かといって、オートメーションをかくのも面倒くさいんですよね。

逆に、そうすれば、別のエフェクターを挿すことも可能ですし。

さらに、Aメロの音だけ、Bメロの音だけを固めてしまえば、フェーダーが見やすくなります(笑)

ドラムは、今回は生ドラム系を使ったなぁ。
いや、ちょっと混ぜたっけ。

生ドラム系の音源4つほどで、キックはこれとこれ、スネアはこれとこれ、みたいに、選択したり、混ぜたりしてました。

そして、ギターは封印(笑)
いや、もともとギターはあまり使わない人なんだけど、エレキギターって、それだけで存在感が強いんですよね。
あっ、Avengerさんのギター音源はちょっと使ったっけ。

そんな感じかな。

ということで、今回は可不さんの初登場の回でした。

『ボクノ ボクニヨル』

うたごえ:初音ミク・可不
ことのは/おといろ:SSS

唯我独尊 
足るを知れば何が見えるのか
下るも 下らないも 
森羅万象 己の心次第

存在証明 
用途不明の日々の経験
成るようにしか 成りもしない
現状に抗い続けて

不可逆的心情 
不可侵的感情
目的地なんて決めずに歩き出せ
着いた所を目的地と定めよ

夢幻泡影 自尊感情 
自意識過剰
目的地を出発点にして 
ただただ進み続ければいい

上は不確定 下は深くて
堕ちるところまで堕ちてみようにも
心に刺さる光り輝く棘が
引っかかってしまって

ボクの ボクによる人生
ボクのための ボクだけの人生
ボクがいま 見ている景色は
ボクにしか見えない景色

キミの キミによる人生
キミのための キミだけの人生
キミがいま 見ている景色は
キミにしか見えない景色

いま ボクが見ている月を
キミも見てると
思えることが幸せなんだ

一喜一憂 
掴んだものは 何処にあるのか
無価値か有価値かなんて 
自分以外 誰にも決められやしない

論外 
透明な己の 存在意義でさえ
有るのか無いのか わかりもしないままに
前に進み続けて

不可思議的心情 
不可抗力的感情
目的が無いなら無いでも
楽しむことができれば 
それでいいんじゃないか

無限廻廊 理論先行 
無意識感情
目的さえないまま 
足を踏み出して 進み続ければいい

先は短くて ボクは無自覚で
無為に時間を 浪費してしまったけど
何も為していないままの自分に 
あと どれぐらいの時間が 残されているのか
考えるたびに 自分のことが 
厭になってきてしまって

ボクノ ボクニヨル

ボクの ボクによる人生
ボクのための ボクだけの人生
ボクがいま 見ている景色は 
ボクにしか 見えない景色

キミの キミによる人生
キミのための キミだけの人生
キミがいま 見ている景色は 
キミにしか 見えない景色

ボクの ボクによる人生
ボクのための ボクだけの人生
ボクがいま してる経験は
ボクにしかできないことで

キミの キミによる人生
キミのための キミだけの人生
キミがいま してる経験は
キミにしかできないことだ

誰のためでもない
 
誰のものでもない

自分自身を生きろ

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